Lから始まるLinux

お兄ちゃん！ また Linux で ゲームサーバを動かすね！

もう普通の OS のように Linux を使えるようになったね

最初はゲームを遊びたかっただけだけど 使っているうちに面白い OS だとわかったし サーバやネットワークの仕組みを学ぶのにも 良い題材だということがわかったよ！

でも Linux って これだけじゃないよね？ これまで紹介されていなかった 使い方とか分野があれば 教えてほしいなぁ

まずは GUI だね！

GUI はアイコンなどで 何をするプログラムかわかるし マウス操作は詳しく知らなくても 直感的にすぐ操作できるよね！

ゲーム用途以外なら Windows や macOS などの商用 OS と ほぼ変わりないことができるんだ 最後の壁だったゲーム用途も 最近では Linux でも同様に遊べるよう 色々な企業や開発者が尽力しているよ

以下のような代表的な ソフトウェアが利用可能なんだ！

GUI は多くのリソースを使うよ サーバなどの用途によっては CUI だけで使う場合も多いんだ

代表的なツールやコマンドを紹介したけど 紹介できていないものもたくさんあるんだ 以下にここで扱うには複雑過ぎたり 特定のディストリビューション専門の ツールやコマンドを挙げるね

お兄ちゃんから 基本的な扱い方は 学んだんだもの！ 学ぶ必要が出てきたら 時間は掛かるけど 調べながら習得するよ！

「コンピュータ言語 (computer language)」も 触れてこなかったものの ひとつだよ！

それはどういう ものなの？

コンピュータは曖昧なものを 処理するのが苦手なんだ 人間の言葉には曖昧な表現が 多く含まれているよ それが微妙な表現の違いを 表すのに便利なんだけど コンピュータには 解釈が難しいんだ

一方、コンピュータの言葉は 0 か 1 の二進数なんだ 例えば 0001 が加算 0010 が減算のような感じだよ 数値が少しでも違うと 全く別の処理になるので 連想が働きづらく 人間はコンピュータの 言葉を扱いづらいんだ

そこで人間からも コンピュータからも まあまあ理解しやすい 共通の言葉として 作られたのが 「コンピュータ言語」なんだ

多くのコンピュータ言語は 人間が使う英単語を 曖昧な表現が無い構造で 表現しているよ

つまりコンピュータ言語を学べば コンピュータにやってほしいことを 直接伝えられるようになるんだね！

広く知られている コンピュータ言語には 以下のようなものがあるよ

「インタプリタ」と 「コンパイラ」の 違いってなにかな？

コンピュータ言語で書かれた文章を 「ソースコード(source code)」と呼ぶよ

「インタプリタ(interpreter)」は ソースコードの解釈を コンピュータに伝えるのに対して 「コンパイラ(compiler)」は ソースコードから コンピュータがそのまま実行できる バイナリ実行ファイルを作るんだ

コンパイラ方式の方が プログラム実行速度が速いけど ソースコードを修正したら 実行ファイルを作り直す 手間があるんだ

新しい言語を覚えるって 大変な感じがするよ シェルスクリプトで やりたい処理は大体書けるので それでいいんじゃないかな？

シェルスクリプトではスクリプト内で コマンドが実行された数だけ プロセスが立ち上がっては消えていくよ プロセス生成は高コストな処理で シェルスクリプトは実行速度が遅いんだ

シェルスクリプトの 規模が大きくなったり 実行速度が気になり始めたら 言語を学ぶ良い機会かも しれないね

何かを編集しているときに 変更で動かなくなるのが怖くて 過去のバージョンを コピーして残していないかな？ 「バージョン管理システム (version control system, VCS)」は このような問題を解決するツールなんだ

「新しいフォルダ(2)」 「新しいフォルダ(2)(最新)」 「新しいフォルダ(現時点最新)」 …とか身に覚えがあるよ こういった状態を 解決してくれるのね！

最近は Git が主流だよ 主にソースコード管理に使われているけど バージョン管理をする目的なら どんなものにも適用できるよ

また Git のホスティングサービス GitHub は 公開リポジトリであれば無料で使えるんだ ここでソースコードなどを 公開している開発者も多くいるよ

このページも GitHub で公開 されて いるのね！

代表的な各デーモンを軽く紹介したけど どれも最も基本的な使い方ばかりなんだ 本格的に使うなら ちゃんと勉強する必要があるよ

特にセキュリティ周りとかは しっかりしておかないと 「生兵法は大怪我のもと」 になりそうだね

ここで紹介していない デーモンもたくさんあるんだ 代表的なのは「RDBMS (relational database management system)」 だよ

RDBMS は データを保存するシステムで コンピュータ言語と一緒に 使われることが多いんだ

データの保存って ファイルに保存じゃ ダメなのかな？

簡単な用途ならファイル保存で十分な場合もあるよ RDBMS は同時にデータ操作された場合の対処や 何万何億件の中から必要なデータを素早く探すなど データ管理に特化した機能を提供してくれるんだ 業務システムなどでは RDBMS などが使われるよ

へぇ… そんなにすごい 仕組みがあったんだ…… しかもオープンソースのものは 無料で使えちゃうんだね！

代表的な RDBMS には 以下のようなものがあるよ

他にも紹介しきれていない 代表的なデーモンやシステム サービスなどを挙げておくね

「仮想化(virtualization)」は ハードウェアを ソフトウェアで 再現することだよ

仮想化をすると どうなるのかな？

コンピュータやリソースを 簡単に作成したり破棄できるんだ 「もっと性能が良いコンピュータを作り直そう」とか 「負荷が高いからもう一台コンピュータを追加」 といったことが 簡単にできるんだ

ハードウェアで同じことをやろうとすると 買い替えとかしないといけなくなるものね

そのような仮想化を行う仮想化ツールには VirtualBox などがあるよ

最近では1つのプログラムを専用に動かす仮想環境 「コンテナ(container)」が良く使われるよ これは Docker で一気に広まったね

また複数のコンテナを協調させて動かす 「コンテナオーケストレーションツール (container orchestration tool)」 が使われるよ Kubernetes が有名なんだ

Linux 環境も簡単に作って壊してを繰り返せるとなると 手作業でセットアップはしたくないよね そういった作業を自動化する 「構成管理ツール (configuration management tool)」 があるんだ Ansible, Chef, Puppet などがあるよ

仮想化だけで すごい大きな 分野なんだね！

仮想化はリソース 特にメモリを たくさん消費するよ 仮想化で色々したいなら 性能の良いマシンを用意しよう！

「クラウド(cloud)」は 仮想化されたリソースを 貸してくれるサービスだよ

「仮想のコンピュータ1台貸して下さい」 と申し込めば借りれる ということなの？

そうだよ ほんの数分で使える状態になるし 通常はリソースを使った分だけの 利用料を支払えばいいんだ コンピュータ以外にも ネットワークやストレージなども 借りられるよ

それは便利だね！

有名なクラウドサービスに 以下があるよ

今回は今まで教えてもらったことの さらに先には何があるかを 教えてもらったよ！ まだまだ色々なことが たくさんあるんだ！

このあたりから だんだん専門的になっていくよ ちゃんとした書籍を買って 勉強するのをおすすめするよ！

それから…

お兄ちゃん！ 色々教えてくれて ありがとう！

いえいえ！ どういたしまして！