Lから始まるLinux

4章14話
パーティション
4章15話 fdiskコマンド
もくじ
4章16話
ファイルシステム
fdisk コマンド
若木 みどり
前回はパーティションについて学んだね!
若木 しげる
今回はパーティションを 実際に操作してみよう!
若木 しげる
ストレージのパーティションを変更すると そのパーティション上にあったデータは 使えなくなってしまうよ 今回の操作はそのことに注意してね
使い方
若木 しげる
fdisk パーティションを管理するよ
fdisk [オプション]... デバイス
実践
若木 しげる
まずはブロックデバイス一覧を確認しよう!
lsblk
若木 みどり
うん!
NAME   MAJ:MIN RM   SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
sda      8:0    0 953.9G  0 disk
├─sda1   8:1    0   512M  0 part /boot
└─sda2   8:2    0 953.4G  0 part /
若木 しげる
/dev/sda がシステムのストレージで/dev/sda1/dev/sda2そのパーティションだよ
若木 しげる
未フォーマットの USB メモリを用意したよ!この USB メモリを Linux マシンに差してからもう一度 lsblk を実行してみよう!
若木 みどり
やってみるね!
NAME   MAJ:MIN RM   SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
sda      8:0    0 953.9G  0 disk
├─sda1   8:1    0   512M  0 part /boot
└─sda2   8:2    0 953.4G  0 part /
sdb      8:16   0  28.9G  0 disk
若木 みどり
sdb が追加されたね!
若木 しげる
/dev/sdb が USB メモリを指すデバイスだよ最初にここにパーティションを作成しよう!
若木 みどり
Windows や macOS でも使えるようにしたいなぁ
若木 しげる
それなら MBR で1つだけのパーティションを作成しよう!この場合 fdisk以下のように実行するよ
sudo fdisk /dev/sdb
若木 みどり
ここからパーティションを操作するんだね!

Welcome to fdisk (util-linux 2.37.4).
Changes will remain in memory only, until you decide to write them.
Be careful before using the write command.


Command (m for help): 
若木 みどり
入力を求められているねfdisk は対話的なコマンドなんだ!
若木 しげる
対話的な操作では以下のようなコマンドを入力して操作するよ
コマンド役割
mヘルプを表示
p現在のパーティション構成を表示
lパーティション種別を表示
oMBR パーティションテーブル新規作成
gGPT パーティションテーブル新規作成
nパーティション作成
dパーティション削除
w現在のパーティション構成を書き込む
q現在のパーティション構成を破棄して終了
若木 しげる
MBR でパーティションを作成するのでまずは o を指定しよう!
Command (m for help): o
Created a new DOS (MBR) disklabel with disk identifier 0xf9885ead.
若木 みどり
これでこの USB メモリのパーティションはMBR で作られるんだね!
若木 しげる
次に n新しいパーティションを作成しよう!
Command (m for help): n
Partition type
   p   primary (0 primary, 0 extended, 4 free)
   e   extended (container for logical partitions)
Select (default p): 
若木 みどり
「パーティションの種類は?」って聞かれたよ
若木 しげる
MBR で作れる基本的な4つのパーティションがprimary だよ
若木 しげる
extended で5番目以降のパーティションを作る仕組みがあるんだけど今回はパーティションを1つしか作らないのでprimary を選ぼう
若木 しげる
default p となっているのでEnter だけ押せばprimary となるよ
若木 みどり
じゃあデフォルト設定で進めるね!
Using default response p.
Partition number (1-4, default 1): 
若木 みどり
今度は「パーティション番号は?」と聞かれたね
若木 しげる
通常パーティション番号は先頭から順番に使うよなのでここでは1 を指定しようdefault 1 とあるのでEnter だけ押せば1 になるよ
若木 みどり
うん!
First sector (2048-60620799, default 2048): 
若木 みどり
「最初のセクターは?」と聞かれたよ?
若木 しげる
セクターは「利用可能なストレージ領域」だと思ってもらえれば大丈夫だよ2048 から 60620799 まで選択可能と言われていて今回作成するパーティションはどこから使い始めるのかを指定するんだ
若木 みどり
default 2048一番最初の領域がデフォルトになっているねじゃあこれもデフォルトを指定するEnter で進めるよ!
Last sector, +/-sectors or +/-size{K,M,G,T,P} (2048-60620799, default 60620799): 
若木 みどり
「最後のセクターは?」かぁ…「最初」「最後」を指定してその範囲をパーティションにするんだね!
若木 しげる
そのとおり!デフォルトは一番最後の 60620799指定されているのでこのまま Enter を押そう!
Created a new partition 1 of type 'Linux' and of size 28.9 GiB.
若木 みどり
おー!デフォルトの指定だけでパーティションが作れちゃったよ!でも type 'Linux'Linux で使われるみたいな表示があるけど…
若木 しげる
パーティションにはその利用目的も一緒に記録されているんだt でその種別を変更しよう!
Command (m for help): t
Selected partition 1
Hex code or alias (type L to list all): 
若木 みどり
ここで種別を指定するんだね
若木 しげる
ここでは FAT32 というフォーマットを指定するよ0c を入力しよう!
若木 みどり
うん!
Hex code or alias (type L to list all): 0c
Changed type of partition 'Linux' to 'W95 FAT32 (LBA)'.
若木 しげる
種別を指定する番号はl コマンドで確認できるよ
若木 みどり
ふぅ…パーティションも作ったしその種別もちゃんと指定できたね!
若木 しげる
最後にこのパーティションテーブルをUSB メモリに書き込んで終わりだよw コマンドを実行しよう!
Command (m for help): w
The partition table has been altered.
Calling ioctl() to re-read partition table.
Syncing disks.
若木 みどり
fdisk が終了して元のシェル操作に戻ったよ
若木 しげる
この状態で lsblk実行してみよう!作成したパーティションが表示に現れるはずだよ
lsblk
若木 みどり
うん!確認は大事だね!
NAME   MAJ:MIN RM   SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
sda      8:0    0 953.9G  0 disk
├─sda1   8:1    0   512M  0 part /boot
└─sda2   8:2    0 953.4G  0 part /
sdb      8:16   0  28.9G  0 disk
└─sdb1   8:17   0  28.9G  0 part
若木 みどり
USB メモリを表す sdb の下にsdb1 が追加されたよ!これが今回作成したパーティションなんだね!
まとめ
若木 みどり
今回は fdiskパーティションを作成したよ!ちょっと操作が多くて大変だったね!
若木 しげる
パーティション作成は頻繁に行う操作ではないからね必要になったら調べながら操作するぐらいで大丈夫だよ!
若木 しげる
fdisk は古くからあるパーティション操作ツールなんだたいていのシステムで使えるという利点があるけどより便利に改良されたパーティション操作ツールも存在するよ
  • gdisk
  • parted